イギリス・パンケーキレースの旅(1)〜空腹の旅立ち The Pancake Race Trip 1 – The Journey Begins with Hunger
空腹の旅立ち|The Journey Begins with Hunger
*English follows. これは2023年2月18日から25日まで、パンケキーレースの視察で、イギリスのオルニーという町を訪れたときのレポートです。
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これから視察でイギリスへ向かいます。3年前からの計画がようやく実現します。旅の最初の楽しみは空港での食事です。私の旅はそこから始まります。今回は早朝のフライトだったので、飛行機を見ながらの優雅な朝食をイメージしながら余裕を持って家を出ました。そして着いた羽田国際線ターミナルは、予想に反して激混みだったのです。
急いでチェックインを済ませて両替をし、さていよいよ朝ご飯!と思ったら、保安検査場が既に長蛇の列になっていました。搭乗時間まで2時間近くありましたが、万が一のことを考えてその列に並ぶことにしました。朝食は、保安検査後に搭乗ロビーのレストランで食べようと思ったのです。
ところがロビー内も、飲食店の前はどこも長い人の列でした。一旦は人数の少なそうなカフェに並びましたが、遅々として進まず、これはもうちゃんとした食事は諦めた方がいいと判断し、パンでも買おうと自販機を探しました。
しかしやっと見つけた自販機の前にも、食い逸れた大勢が列をなしているではないですか。時間はもう出発まであと30分です。目の前のゲートでは既に搭乗が始まっています。並んでいても気が気ではありません。なのにこの列も停滞しています。先頭はファミリーです。一人で全員分も買おうとしているのでしょうか。
ふと周りに目をやると、もう一つの自販機が目に留まりました。裏に回り込むような位置にあるのでみんな気がついていないのかもしれせん。せっかく並んだ列でしたが、思い切って離れてその自販機へ行きました。それはインターナショナル仕様なのか、普段街で見かけるタイプと違いました。正面に書いてある説明通りにボタンを押して、クレジットカードをかざしましたが、何度やっても反応しません。
苦戦しているのを見兼ねた最初の列に並んでいた一人が、「それ壊れているよ!」と教えてくれました。だから誰も並んでいなかったのかー。
搭乗時間は刻々と迫っています。これから機内で最初にミールが提供される時間を計算すると、今絶対に何か食べておかなくてはと、また最初の自販機の列に並び直しました。
ところがこの自販機も途中で作動しなくなってしまったのです。搭乗まであと15分。もうパンも諦めるしかありません。奮闘している間に喉はカラカラです。一番最初に並んでいたカフェで、飲み物だけは先に買えたのが幸いでした。
こうしてペットボトルの水だけを携えて、バタバタと機内に乗り込みました。ロシアを迂回して飛ぶので普段より2時間多い、14時間のフライトです。ここからしばらく空腹との闘いが始まるかと思うと、気の重い旅の始まりでした。
しかし機内のシートに着席すると意外にも、不安を上回る高揚感に包まれたのです。
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